着物リメイクの為の着物のほどき方

先日午前中偶然事務所の外にいると
走りながら助けを求める女性2名。
何事かと思ってすぐに事務所に入れて話を聞くと
匿って欲しい。警察に電話してほしい。との事。

 

 

必死の形相で警察に電話をする1名。
怯える1名。
何でもDVとストーキングから逃れてきたらしいのですが…
その後6~7台のパトカーが事務所周辺にやってきて
女性達は無事保護されましたがドラマのような一日の始まりでした。
熊本の片隅でのんびり仕事をしているつもりですが
人間ドラマはどこにもあるものです。

 

さて、今日はアクセス数の多い人気記事を綴ります。

 

着物のほどき方を説明いたします。
ほどき方は着物リメイクの第一段階となります。
個人的なイメージで話をすると着物のほどき方は
「表地」と「裏地」を分けるという作業がポイントになってきます。
仕上がった表地と離された裏地という感覚を持ってください。
 今回説明する(1)~(4)の工程で着物が表地と裏地に分けます。
 袷(裏地のある着物)と単衣(裏地の無い着物)ではほどき方は少し異なりますが、
 単衣はひたすら縫いあわせをほどくので説明するまでも無いですし、(1)(4)の
工程で基本OKですから袷で説明します。
 (1)衿・共衿を外します(エリの部分を外します) 
(2)衽、裾、身八つ口、袖口から「表地」と「裏生地」を外します。  
  ※着物の用語が判らない方は表地と裏地を分けるイメージでほどいてください。
   表地と裏地が出会っている部分は全てほどきます。 
(3)中とじをほどく(表地と裏生地を止めているざっくりと縫われた糸を解きます) 
(4)裏地が無くなった所で袖・衽・見頃をに分けていく。 
あんまりややこしく考える必要はないですが、
 「表地」と「裏地」を分ける というイメージでほどくといいと思います。
 そのスタートが衿部分で、
衿部分を解いた後は着物をグルリを回すようにほどくと
表地と裏地がわかれます。以下、写真を使ってご説明いたします。
着物リメイクの第一段階着物のほどきに必要な道具はコレ
プレバト 着物リメイク
リッパーです。手芸屋さんなどで数百円で販売しています。
(先週末百円均一でも販売されている事を確認しています。)
各手芸メーカー出していますが着物リメイクでの使用でそんなに差は感じません。
※百円均一と手芸メーカーのリッパーの違いは切れ味です。
 メーカー間の差はさほど無いですが百円均一とメーカー品だと切れ味は明らかに違います。
まずリッパーをご用意ください。
私は確かクローバー製を使っています。
グリップが太目で使いやすいです。
そしてリメイクをご希望の着物の縫い合わせ部分を解いてゆくのですが、
今回は銘仙のお着物でご説明します。
ポイントは前述の通り表生地と裏生地を外すという事。
イメージとしては魚の3枚おろし。とにかく表と裏を分けるという事です。

コレを理解すればほんの少し丁寧に作業をすれば着物ほどきは全く難しくありません。
(羽織などになると少し縫い方が異なりますが基本的な考え方は一緒です)表生地のみですが私はまず袖からほどきます。(襟からほどく人もいます)
理由は袖が外れたときに何となく一仕事終えたような気がするからです(笑)
両袖を外し終わったら襟の部分を外します。

袖、襟を外し終わった段階で袖だけが裏生地を見せていて
何とも締まらない着物の状態になっていると思います。
表生地と裏生地を分けるという目標の為に

上の写真の丸の部分(身八つ口)を解きます。
(女性物の着物のみ。男性もの着物にはありません)
左右の身八つ口がほどけたら、
やはり「表生地と裏生地をわける」という目的のために下の画像部分を解きます。

ここまでほどけていると表生地と裏生地で繋がっている部分は
下の画像のように裾だけという事になります。

裾までほどき表生地と裏生地を分けようとすると
ざっくりと表生地と裏生地を繋いでいる糸を確認すると思います。
しかし、ここまでリッパーを使いこなして着物を解いている方には敵ではありません。
表生地だけになったなら最後は直線的に縫い合わせのある部分を解くだけです。
ちまちまとほどいていると一気に引っ張って生地を剥ぎくなりますが、
コレは生地を傷めるのでNGですよ。
丁寧に丁寧に作業はすすめましょう。
スピードアップは「慣れ」です。荒っぽい事をするとしっぺ返しがきますよ。

何かお探しでしょうか