着物をリフォームして「綿入れ」「丹前(たんぜん)」「どてら」…人気リメイク
今日はほぼ毎月必ずご質問がある着物リフォームの「綿入れ」「丹前」「どてら」…などの名称で呼ばれる中綿の羽織をご紹介したいと思います。
以前ブログにも綴ったことがあるのですが、着物リメイクの「綿入れ」「丹前」「どてら」…は意外に手間がかかる商品です。
製作の工程をイメージして頂くと少しわかり易いかもしれません。
「着物をほどく」⇒「着物生地をプレスする」⇒(ご希望のデザインに応じて)「裁断する」とここまでは着物から洋服にリメイクする時と変わらないのですが、ここに「中綿の処理」という工程が追加されます。
中綿の処理というと少し判りにくいかもしれませんが、要は使用を重ねられるにつれ中綿がずれたり寄ったりしないように留めておくことです。
(あまりに安価で着物リメイクの「綿入れ」「丹前」「どてら」…を製作する所があるなら中綿にどのようなものを使い、どのような処理をしているか確認は必要です。前述の通り1年後、2年後と綿がずれたり寄ったりするかもしれませんよ…。
また、時々真綿に対するこだわりがある方がいらっしゃいます。
真綿を入れたい方は表生地との整合性を考え検証する必要もあります。
個人的には絣などの綿の着物以外に真綿を入れる事はあまり勧めません。
リメイク用の生地を検証して使用する中綿の適性も考えて中綿が寄らないように処理するのか、お客様の言われるままにとりあえず形にしてしまうのか…「綿入れ」「丹前」「どてら」…はお店のきものリメイクに対する考え方や取り組みが判る商品です。)
時期になると総合衣料店やホームセンターなどで安価な「綿入れ」「丹前」「どてら」…が出回る上、形も着物に似ているので結構安くリメイク出来るような感覚をお持ちの方が多いですが前述のような理由で、当店では着物リメイクでの「綿入れ」「丹前」「どてら」…はブラウスやチュニックを着物リフォーム製作するよりも高いです。
(製作者からするとコートを製作するという感覚に近いかもしれません)
今回ご紹介させて頂いているお客様の丹前の最大のこだわりポイントは襟の部分に帯揚げを重ね襟として取り外しが出来るようにリメイクしたことです。
高齢のお母様への着物リメイクのプレゼントと伺っています。
きちんとつくれば着物リメイクの丹前はとても素敵です。