お客様からのリメイクの御相談で古い古い縮緬の本振袖を拝見しました。

お客様のリメイクへの御要望と当店の生地の経年劣化への対応がどうしても技術的に不可能で相容れなかったので本当にレアケースですがリメイク無しでお返しする事になりました。

しかし、柄は手書きですし、刺繍は相良、金駒等各種刺繍を施し、縮緬の生地の質も高く、裏は赤モミ…
当時結構な金額で仕立てたことは容易に想像できます。

時々、こんなお宝系の着物に出会えるのもこの仕事の面白いところですね。
この本振袖をこの後お客様がどのようになさるかは判りませんが大事にしてほしいと思う資産的価値以上に資料的価値のある一枚でした。

さて、今日は私達の地元小学校でも１／２成人式が開催されていますので１０才誕生日に「２分の１成人式（１／２成人式）」のプレゼントとしてお宮参りの着物をリメイクさせて頂いた実例をご紹介します。

まずは２分の１成人式に関しての説明をベネッセの教育情報サイトより引用したいと思います。

『成人の半分の年齢、10歳を迎えたことを記念する行事「2分の1成人式」。
お子さまが自分のこれまでを振り返り、将来の目標を立てることが多いようです。
保護者の子ども時代にはあまり行われなかったイベントかもしれませんが、近年は多くの地域で行われるようになっています。』

この儀式には賛否があるので、浅薄な考え方かもしれませんが私は良い取り組みのような気がしています。

お客様はお子様の２分の１成人式にお宮参りの時に着た（着せた）御衣裳をリメイクして記念品を作りたい。と当店にご相談くださいました。

お宮参り着は柄が背中にバーンとあるのでその部分を活かしつつ、両袖の柄と家紋を活用するリメイクがお勧めです。

今回お客様に納品させて頂いたのは柄を無駄なく使っての
「ショルダーバッグ」
「４０センチ角クッション」
「ポーチ【ペンケース型】」
の３点になります。

このアイテムが２分の１成人式の良い記念になれば良いと思うし、プレゼントされたお子さんが大人になった時、親になった時、この記念品を見て、その時のお父さんやお母さんの気持ちが判れば素敵だな…と思います。

着物っていうのは「想いの象徴」なのかもしれないって、こういう仕事をしていると思う事が多いです…

私達の着物リメイクに興味を持たれた方は是非一度リメイクをお考えのお着物や帯を見せて下さい。特に二分の一成人式と関連した着物リメイク製作の経験は豊富です。
現物を拝見しながらですと非常にスムースに打ち合わせが出来ます！

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