子どもの着物をリメイクさせて頂きました。
先日ツイッターで書いた問題の答えをバタバタして当ブログで
書かなかったので今日はその話から綴ります。
例えば…
「和食処を着物リメイクの商品でディスプレイするならば最強の柄は何?」。
私は最近着物の柄を理解して作るアイテムに落とし込むという事を
改めてこのブログで良く書いています。ブログ記事の例
柄の意味などを下敷きに考えれば上記のケースでは私は
三枡文等(三枡繋ぎ/三枡格子)をお勧めします。
入れ子の三枡の意味は諸説あるのですが
『「二升」で「升升=ますます」、「五合」で「半升=繁盛」』
という意味を上記のケースでは信じてご説明します。
三枡は商売をしている方にはお勧めしたい柄です。
ちなみに三枡は市川團十郎の定紋なので
歌舞伎ファンの方にはなじみ深いと思います。
そしてこの柄自体が歌舞伎から派生してきている事も想像が出来ます。
(「三枡=見ます」という言葉遊びにも繋がるのが
歌舞伎由来っぽく感じます。)
さて、今日は子ども用の着物からのリメイクの製作実例をご紹介しています。
ですので、今日は子どもの着物(一つ身など)についている
付け紐について着物リメイク屋としてまとめます。
こどもの着物に付け紐がある理由としては
前で結んではだけない様にする実務的な事もあるのですが、
抜けやすい魂を「結ぶ」事で落ち着かせる意味があります。
これは昔の子どもの死亡率などが現在と大きく異なる事に起因していて、
祈りにも似た親の想いの一つの形だとおもいます。
古来日本では「結び目」と併せて
「紐」そのものに魂を守る力があると信じられていました。
少し考えてみましょう。
子どもの着物はもとより、水引、しめ縄…
紐と結ぶというキーワードでなんか日本的な信仰心が繋がってきませんか?
このように「紐」、「結ぶ」という側面で着物を見ると日本文化が垣間見えます。
「紐」「結ぶ」という事に意味がある事が判れば着物リメイクも変わるかも…です。
着物リメイク屋の視点としては子どもの着物で
もう一つ面白いのが付け紐を綴じ付けた部分です。
付け紐飾りとして様々な図案があります。
(着物リメイクをやっていると実に沢山の図案を見ます。)
この付け紐飾りからも親の想いというものが垣間見え、
日本文化の奥深さを感じる事が出来ます。
この話も興味深いので別の日にブログでまとめます。