着物リメイクを時間軸から考察
今日は着物の市場と着物リメイクについて考えてみましょう。
いつもよりも若干硬いブログを構成してみます(笑)。
現在入手しうる色々な資料を読むと着物・呉服の販売市場はバブル期にピークを迎え当時は1兆8千億~2兆円の市場だったと言われています。
それが現在は3千億程度に縮小していると推計されていますが、着物が普段の生活に密着していた時代からバブル期、そして現在と市場規模程度の着物は累々と各家庭の箪笥の中に保管されています。
確かに着物の買取、アンティーク着物の販売、そして、私達着物リメイクは非常に活況を呈していますが、それでも潜在的に眠る着物の総量から推測すればまだまだ活かしきれてはいません。
全ての着物が反物に戻る様に仕立てられている事(「ファストキモノ」とでも呼ぶべき最近登場している新しい着物には反物に戻るという事を無視して製作されたものがありますがここでは触れません)や、ボロボロになった着物を裂き織りにして再利用してきた理由や、刺し子などで生地を補強してきた歴史や、「木綿往生」という思想を生み出した風土から考えれば現在は日本の服飾史上初のリメイク(昔はそう言っていませんが)という考え方から剥離した着物を持て余す時代になっています。
日本の着物文化の衰退に伴う服飾史の大転換期に私達着物リメイク屋はどんな新しい提示を出来るのだろうか…
それは真剣に着物リメイクに取り組めば取り組むほど鋭利に突きつけられている問題の様に感じます。
AIやITの発展の対極にあるアナログ的な人間。
これから技術が発展すればするほど、きっと人間のアナログ性は重要になると思います。
だからこそ、私達はかつての着物の仕立て直しや裂き織り等の実用的なリメイク(再利用)では無く着物や帯に込められた「想い出」や「心」を取り出すような着物リメイクを目指さないと行けないと思うのです。
今日はそんな私達の想いが届いたように感じた着物リメイクの制作実例とお客様に頂いた納品後のご感想をご紹介します。
まずは、納品後頂いたメールの一部抜粋です。
納品させて頂いた商品は今日当ブログでご紹介しているアイテムになります。
文中登場しているペンケースは3枚目の画像、ボストンバッグは4枚目の画像です。
そして以下の2枚の画像のバッグはショルダーバッグ、ハンドバッグと2WAYで使用できるように製作させて頂きました。
それぞれの着物・帯への知識や個別の製作方法、技術という蟻の視点と今日の様に服飾史や呉服業界の推移なども踏まえて着物リメイクを捉えるという鷹の視点、両方から着物リメイクを考える事で着物リメイクという仕事・ビジネスへ
私達はより一層深く、真剣に取り組めると思うのです。
少なくともカナタツ商店では自分達なりの考えと哲学を持ってそれぞれのお客様と着物リメイクに真摯に向き合って仕事をしたいと思っています。
私達の着物リメイクに興味を持たれた方は是非一度リメイクをお考えのお着物や帯を見せて下さい。
現物を拝見しながらですと非常にスムースに打ち合わせが出来ます!
さて、「着物リメイクの事聞きたいけど…」「料金は?」「納期は?」とご不明な点がある方はお気軽に以下のフォームよりお問い合わせ下さい。
通常でしたら12時間以内に返信させて頂いております。
また、「取りあえず着物リメイクの事を知りたいな…」という方や「おばあちゃんはパソコン無理だし…」という方、等々…
無料でカタログを送らせて頂いていますので以下のフォームよりお申込み下さい!