ちょっと待って!リメイクする前に憶えておきたい生地のクセ。

着物の素材は幅があるので素材そのものや織り方などによっても向き不向きがあります。
そこで今日は着物リメイクの素材別難易度についてブログを綴りたいと思います。
(当店に着物リメイクを送って下さる方の多くは「着物に縁が無いけど想い出の着物なのでリメイクしたい」という方なのでよく分からなくても当店に着物を送っていただければリメイクのアドバイスいたします。)
それでは、着物リメイク屋として経験上、気を使う着物ランキングでご説明しましょう。
大島紬

リメイクで人気の大島紬は実は結構気を使う素材です。
リメイクした際の注意は「裂けやすい事」
この部分は非常に重要です。
それと擦れる部分や力のかかる部分の検証です。
保存をきちんとしているならば良いのですがリメイクに出される着物はカビとかシミがあるものも…
こうなると製作する側の経験値が必要だと思います。この同様の注意は銘仙類にも言えます。
(「リメイク」という視点で考えると古い大島紬と古い銘仙って特徴が結構似ています)

【例:銘仙】

大島紬は留袖や振袖のように柄合わせの必要が無いので作る方は作りやすい面もありますが
古い着物にある程度の知識が無い製作者が製作するのは心配です。
古い大島紬に精通していない仕立て屋さんや補正屋さんがリメイクして後でトラブルになるのはよく聞く話です(本当!)
絞り
よく型押しと絞りを混同している方がいらっしゃいますが(そもそも「型押し」をご存じでは無いので)、よーく鹿の子柄を見てください。白い所で絞られているならば「絞り」ですが、白い部分を無視してボコボコしているだけならばそれは型押しです。
この絞りという素材からの製作はさほど難しくないのですが、やはり伸び縮みの部分で心配になります。(納品後の心配事のほうが多いです)
当店でも絞りからのリメイクに関してはお客様とご相談の上、納品後もお客様の扱いが少しでも楽になるように製作時にできる対策はいろいろご提案します。
もし、絞りの着物をどこかでリメイクをお考えならば絞りの伸びや縮みを理解しているお店に頼んでください。

【例:絞りで作ったストール】

ちなみに当店で人気のある「日傘」へのリメイクを考えた時絞りとは非常に相性が悪いです。
日傘は広げた時に生地を張りますので伸縮の強さが仇となってビローンとなって仕上がりが悪いです。

縮緬
この1位にした「縮緬」は正絹の縮緬という事です。
いわゆる江戸縮緬のような古布を私達のようなリメイク屋に出される事はまずありませんが新しいものでも縮緬はやっぱり着物リメイク屋としてはもっとも神経を使うデリケートな素材です。
10年以上昔のことになりますが私達が着物リメイクを始めて、経験不足でこっぴどいミスをした最初の素材が縮緬なので私は今でも縮緬には慎重すぎるぐらい慎重に取り組みます。

【例:絽縮緬のカシュクールワンピース】

縮緬は着物リメイクに慣れた仕立て屋さん・補正屋さんでリメイクを頼まないと絶対にダメな素材だと思います。
個人的には着物の素材の王者だと思いますが、故に気難しい。そんな素材です。
ちなみに縮緬も日傘は不向きです。


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